しろくまブックス

本のこと。嵐のこと。すきなこと。

青山どこ?


だいたいの本は古本屋さんで買っている。
その中でも最低価格、一円で売られている本でもいかに素晴らしい本があるかということを伝えたい。一円シリーズ←今考えた。

今回のはこちら、
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表紙からも見て分かるように錚々たるベストセラー作家が名を連ねていて、誰もが知ってる量産型の作家だから逆にレア感はないのかもしれない、でもでも言ってみれば実力派作家の珠玉の短編集なわけで、実際にその通りだった時のビンゴ感たるや。

もちろん優れた作家の作品ばかりなので、どれもこれも濃厚でそれだけで心にジンジンくるものばかりだ。だけど、やはり短編集というのは優れた編者の力なくしては成り立たないとも思う。

一話目の「かみさまの娘」から始まり「ここが青山」を経て「陽だまりの詩」から「約束」まで全部で12話、独立したように見えるストーリーの移り変わりが絶妙すぎて徹夜してでも続けて読みたくなるのは編集のマジックとしか言いようがない。(今徹夜したら死ぬので三夜に分けた)

人が生きるということは、死に場所を探すことと同義なんだな。

短編中の「人間いたるところに青山あり」
という言葉が頭から離れない。

死ぬのが怖くて好きな本も徹夜で読めない。
私の青山はまだ、見つからない。