しろくまブックス

本のこと。嵐のこと。すきなこと。

止まない雨

長い連休
このお休みは今まで生きてきたなかでおそらく一生忘れられない日々になった。

そしてこの事について考え続けたこの数ヶ月のことも。

弟が天国に行ってしまった。
かわいい奥さんと小さな小さなふたりの娘を残して。

なんで弟なのか、私じゃなくて。
たくさん本を読んだ。
人は死んだらどうなるのか?
もともと人は、生命はなんなのか、この世界はどうなっているのか?弟の運命を肯定できる材料を探し続けた。

神様に祈ったり、ガラにもないこともやった。
運命はかわったのだろうか。

その日はずっと雨だった。
家族も友人も全部揃って弟と和やかに談笑した。ニコニコしながら時間を過ごしてそのまま天国へ旅立った。

生まれて初めて癒えそうにない哀しみを知ったし癒えなくてもいいと思った。雨はずっと降り止まなかった。

連休中に企画していた親戚旅行。旅行先じゃなくて名古屋に全員集合した親戚。練習した出し物のダンスや一発芸、バカみたいな景品、旅行スケジュールを立てた日々は戻らなくて。

お通夜ではお焼香の列が長く伸び、いつまでも終わらなかった。
弟の同級生でもあるふたりのお坊さんがあげるお経はいつまでも止まらなかった。

私でさえ、弟の姿を探す。
両親や義妹、姪たちはきっともっと探している。弟は目に見えない何かになった。その何かはきっとそこら中にあるだろう。
そのひとつひとつが持っている弟の愛のカケラが、ちいさな姪たちにいっぱい届きますように。
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